よく耳にしませんか?「みんな」という言葉の範囲はどこからどこまでなのでしょうか?結局のところ、『気にする必要はない』と言えます。いくらなんでも適当過ぎると思いませんか。人間って本当に脆くて不確かな存在ですよね。
『みんな言っているよ』3つのパターン
パターン1:【自己顕示欲】自分は情報通と思われたいが発言に責任を持ちたくない。自分がバラしたことをボヤかす。
:「営業の田中さん、取引先とトラぶって飛ばされるらしいよ。」
:「へー、割と器用に乗り切るタイプなのにね。」
:「それが○○県の○○店だって。全部ひとりで回さなきゃなんだって。」
:「なんでそんなことまで知っているの?!」
:「みんな言っているよ。」
会社で人の噂を流す情報屋タイプ
「自分だけが知る秘密を持っている」と主張する、自己顕示欲の高い人たちですね。おそらく、それが彼らのアイデンティティの一部なのでしょう。
お調子者で毎度のことなので周囲は薄々『みんな言っていない』ことに気が付きます。
上記の会話例は社会人の男性同士を想定していますが、男女比では実は女性に多いタイプ。
傍(はた)からは楽しそうに噂話を語っていて、明るくて世渡りもうまそうに見えます。
そう見えるだけ・・
違いますよ。徐々に信頼を失っています。
明るく楽しそうに話すので聞いている方もそのテンションに便乗したりするかもしれません。
でも、それはその場だけその人に合わせているだけです。今後確実に警戒されます。
なぜなら、『みんな言っていない』ことがバレてますから(2回目)。
そして、
次第に薄っぺらい関係の人しか周囲にいなくなります。
やがて社会人と言えども周りから総すかんということも。
一番の問題は、
また、「みんなが」ということで無関係の仲間まで罪深い噂を流している犯人に仕立て上げています。
会社ではなく学校の場合、噂を流す人を裏切者扱いするケースも
社会人はこの手の人と絡んだ場合、大人なので邪険に扱いません。先々の仕事上の付き合いを考えて比較的『事なかれ』でその場をやり過ごすからです。
ただ、学生、特に小中高生はそれほど先のことを考えて行動しません。
社会人と違って長くても6年間の期間限定共同生活ですからね。
なので、場合によっては、
何気ない噂話の発信元で反感を買い、校内の人気グループのメンバーから失墜します。
一瞬にして裏切り者扱いされたり仲間外れにされることがあるわけです。
いじめに発展するケースもあるかもしれませんね。
特に学生は会社と違って利害関係がないため、友達との絆やつながりを特別重要視する人が多いです。
変な噂を流したら誰かを傷つけている可能性は高く、その誰かには味方もいるわけです。
ちょっとした噂話の発信元で楽しいはずの学生生活が台無しです。
いわゆる『口は禍(わざわい)の元』ってやつです。
噂を流している張本人の心理
自己顕示欲が強いのは冒頭に書いた通り。
ですが、本人は自分の信頼性が日に日に薄れていっていることに気がつきません。
またはわかっていても自分を止められないのです。
しかも、人生においてこれまで何度も同じことを繰り返しています。
恐らく寿命を終えるまで無限ループしていくことでしょう。
ここを読んで自分を正せたらかなりラッキーです(絶対ないでしょうけど)。
しかし、そんな人の本質は寂しがり屋でただ自分に注目を集めたいだけ。
寂しいにもかかわらず人が離れていくので、次第に飲み会や遊びに誘われなくなります。
自分自身の性格がドンドン自分を不幸に追いやるという地獄のスパイラルが待っています。
(補:信頼を失い人が離れていきます。寂しくてもっと注目を集める方法がさらに信頼を失うという悪循環)
気を付けましょう。
ただ、TVドラマではこの手のキャラクターはとってもいい味を出してくれますね。
つまり、
実際に付き合っていく人と、自分に無関係な人の印象は全く違う。
ということです。
それはまるで動物園で動物を見る感覚と似ています。
ゴリラは檻(おり)越しに眺めるには表情があって面白くて人気者です。でも、実際に家で同居してくれと言われたら断固拒否でしょう(笑)
自分にかかわるか、かかわらないかで人の印象は全く違います。
このタイプの人が一見人気者で世渡り上手に見えるのはこの構造です。関わりたくないけど遠目に見ている分には問題ない。
でも信頼はない。
パターン2:【支配欲】自分の発言を大多数側の意見に転嫁することで自分が正しいとする(話に説得力を持たせたい)
:「テレビは4Kまではいらないよな。」
:「俺はどうせなら4Kで観たいけどな。」
:「珍しいな。」
:「より高解像度で観れるならそれに越したことはないだろ。」
:「いらないってみんな言っているよ。」
対抗意見に対して瞬間的に発言してしまった荒業
前提として、
●ネットでチラ見した情報を一般的な意見だと思い込んでいる。しかも実際はチラ見した情報も客観的な物ではなく、自分寄りの意見を2、3個読んだだけ(※最近はそのようなことを確証バイアスなんて言ったりしますね)。
その上で
●自分の意見に反対されたが、それをねじ伏せる説得力のある文言が浮かばなくて思わず言ってしまった。
という流れです。
これは
- 単に我が強い人
- 我を出せる程の仲のいい友達
に多いです。
Aの『単に我が強い人』の場合
そもそも個人の考え方は個人の自由です。反対されたことに対してそれを荒業で何とかしてやろうなんてまさに言語道断。
反射的に反対されたことにムッとしちゃったんでしょうね。
薄っぺらい『みんな言っているよ』で自分側に兵隊を何人か付けた気になっているんですね。
恐らく本人はその言葉が薄っぺらいって思っていないです。
この人の『みんな言っているよ』の意味は、
『ぼくの考え方に間違いはあり得ない。ちゃんと各方面の情報も仕入れたうえで言っている話だ。』と鼻息も荒く自意識過剰気味です。
しかし、もっと具体的に掘り下げると、
『ぼくの考え方に反対するなよ。僕の意見は絶対だよ。正しいんだよ。だってネットで同じ意見2、3個読んだんだから➡みんな言っていたよ』
っていう程度です。
普段から自分の目線でしか情報を入れないので、自分の考え方が一般的だと思い込んでいるんですね。
むしろ情報を入れているのではなく、自分の考えに沿った情報しか受け付けない人なんです。
ディベート大会だったらこれ以上酷い返しはないってくらい酷い。
話の根拠や客観性がまるでないからです。
Bの『我を出せる程の仲のいい友達』の場合
仲のいい友達との軽い会話で意外と出てくるパターンです。
親友同士だからこそ自由に発言している場合もあれば、
実は友達で親友で対等だと思っていても、お互い上下関係が無意識に存在していることもあります(最近聞くマウンティングもそうですね)。
ただ、そこに気が付いても
A:「いらないってみんな言っているよ」
の後に、
B:「みんなって誰だよ!」
A:「・・山田とか」
B:「山田だけかよ!(笑)まぁ山田が言っているなら仕方ねぇな(笑)」
と、むしろ友情の親密度を加速させるような大人のリアクションをとりたいところです。
なぜならそこに悪意はないからです。
夫婦間にもよくある話かもしれませんね。
パターン3:【嫉妬】相手を孤立させようとしている
:「おまえまた有給とるのか。」
:「ちょっと実家の方が大変でね。」
:「色々大変なのはおまえだけじゃないんだぞ。」
:「悪いとは思ってるよ。」
:「またかってみんな言っているぞ。」
多数で個人を批判していると見せかける悪質さ
これは性質(タチ)が悪い。悪意を感じます。
しかし、悪意は感じますが悪意を抱きつつ、それ以前に怒りや嫉妬もあるのでしょう。
その場合、相手の気持ちを察する(変に反発しない)ことも大事です。
そこは何とか説明してみるのもいいでしょう。
嫌味に対して怒りで返しても何も解決しません。また何も言わなければわかってもらえないです。ただ、火に油を注ぐことになる可能性もありますがw
このタイプの人は基本真面目な人が多いでしょう。
ここで言う真面目というのは、ルールや社会通念でしか行動してきてない人です。世間体を気にする人もそうですね。
規定の行動からはみ出すことができないので、自由に動いている相手がうらやましくも腹立たしい。つまり嫉妬と判断できるわけです。
確かに繁忙期で人手不足になりがちな時期なら複数人が言っていることもあるでしょう。
しかし、全員がその人を悪く言っているなんてありえません。
“みんな言っているよ”と言ってきた人は、
- 『自分は人に注意されないように我慢して生きてきた➡お前も我慢するのは当然だ➡我慢しないで生きていくなんてズル過ぎるぞ』
- 『人に嫌われたくない』
人です。なので、
結局自由に行動している相手がうらやましいのです。
心の内は、
うらやましーなー!うらやましーなー!うらやましーなー!俺にはそんな行動できないしー!その後怖いしー!自分の評判気になるしー!ちょっと一言言ってやりたいなー!言わないと気が済まないよー!えーい言っちゃおう!
「みんな言ってるぞオラ」
って感じです。
何とか相手に負荷をかけたいwしかもできるだけ大きく。
できるだけ大きい負荷をかけようとする発言が「みんな言ってるぞ」って、逆に小さいですけどねw
そして、このような発言をしてくるタイプには今まで苦労してきたと『思い込んでいる人』にも多いです。
ざっくり言えば年配者。細かく見ていくと上司、先輩、姑さん、おせっかいな同僚なんかが該当します。
上司や先生に事実無根の告げ口をするタイプも追加します。
=『自由がなくて我慢をしてきた』のではなく、『自分だけが自由を抑え込んで生きてきたと思い込んでいる人』です。
少なくとも相手の立場を思って言っている人ではないです。
相手の事情はどうでもよくて、『自分かわいそう』と思っている人です。
単に相手を気に入らない場合もあるでしょうが本質は『自分かわいそう』です。
“会社員として会社のために会社員らしく働け!ん?俺か?俺は会社を第一に考えて行動してきた。”
ちょっとナルシズム性もあるかもしれませんね。
ちなみに今回の例で言えば、
会社はどういう状況に置かれても結局回るものです。そのための組織運営なので。
ちなみに私は社会通念を超えた行動をとれるタイプではありません。が、自由に行動する人に不快な思いも感じませんし、特になにも言わないタイプですw
お題:言われた場合にどう対処するのか。もはや大喜利。
定番の返しを5パターン プラスα
- 「みんなって誰?」
- 「何人の人が言っているの?」
- 「そーなんだ」
- 「へー」
- 「だから?」
- 「じゃあレディガガも言っているの?それを?」
- 「総理大臣もか?総理も俺あてに声明を発表しているのか?」
- 「75億9,999万9,999人が言っているのかそりゃ大変だ。ブルゾン超えだね」
やっぱり若干皮肉を含めたような言葉になりますね。一部ふざけ過ぎですがw
破壊力があるのは上の2本ですね。
- 「みんなって誰?」
- 「何人の人が言っているの?」
「だから?」は煽(あお)っている感も否めないためあまりお薦めはできません(笑)
多くの人は『みんな言っている』と言われたら、ある意味受け入れちゃうんですね。
大概の人は上記の“みんなって誰?”とか“何人の人が言っているの?”
とは返さないんです。
なぜか?
ボールだったら返せます。でも、攻撃なので準備がないと返せないんですね。
つまり、
世の中「みんな言っているよ」と言われると動揺する人が多いんです。
逆に、
『みんな言っている』を発言する人は、攻撃しているつもりはなくても、言ったところで話が“オチ”たと思っています。
よって、
『みんな言っている』と言ってくる側は、言い返されたことがない
とも言えます。
なので、
つまり全然「みんな」言っていません。そして名前をあげられないことにかなり慌てるはずです。
他のリアクションとしては、
- 痛いとこを突かれたという表情をする人
- 逆切れする人
- 慌てて言い訳する人
- 「みんなは言い過ぎだけどさ」と発言を撤回する人
などいます。
一応忠告ですが、“みんなって誰?”や“何人の人が言っているの?”は破壊力があるため、上司や目上の人には控えた方がいいでしょう(笑)
番外:『みんな言っている』発言を待ち構えている刺客もいるw
まれに前章の『定番の返し』を習慣化している人がいます。
『みんなって誰よ』っと突っ込みを入れるのを待ち構えている人です(笑)
例えば、、さんの3人で話をしているとします。
さんが会話のやり取りの中で『みんな言っているよ』を使います。
その瞬間に『待ってました!』と言わんばかりに
さんが「みんなって誰よ?」をしたり顔で言ってきます。
( ̄ー ̄)ニヤ
何となく過去に『みんな言っている』について考えたことがある人でしょうね。
そーなるともはや罠ですw
それはそれで感じ悪いですよね。友達同士集まった時のシチュエーションに多いです。
「みんなって誰よ?」とは言ってしまったにしても、
せめて、
プラス、したり顔はやめましょう。
( ̄ー ̄)ニヤ
でないと
さんとの間に不穏な空気が漂います。
万が一そんな空気になった時は
さんが解決しましょう。
こんな風に。
「まぁまぁ。言いたいことはわかるよ」
と、どちらの味方でもなく間に入ります。
あ、この人、一番いい役ですよねw
でも、さんの「まぁまぁ。言いたいことはわかるよ」に対して、
さんは「じゃぁ言いたいことを言ってみて」とか返してきそうですね。
面倒くさいタイプw
そこまでの対応策は考えていませんw
結論『みんな言っている』に根拠なし。気にしないで華麗にスルー。
根底にあるのは自己顕示欲・支配欲・嫉妬。その人の性格が見えてくる。
紹介した3つのパターンは自己顕示欲・支配欲・嫉妬の表れと言えるでしょう。
その本質は、
自己顕示欲が強い➡寂しがり屋
支配欲➡仕切り屋
嫉妬➡ナルシスト(自分が可愛い・自分がかわいそう)
「みんな言っている」のシチュエーションを3つのタイプに分けることができました。
性格から判断できる対処法は、
パターン1の寂しがり屋さんに対しては、話を積極的に聞いてあげるとスゴク喜びます。
パターン2の仕切り屋さんは、物事の段取りが上手い、頼りがいがある面も。
パターン3は正直聞き流すしかありません。聞き流すか、適当にご機嫌を取るくらいの対処法しかないですね。
結果としてパターン3は明確な対処法がありません。
関わらないのが一番ですが、パターン3に該当する人って避けて通れない関係者が多いです。
管理職、姑さんだったりするので。
『みんな言っている』に関して最後に一言
「みんな」という言葉は、「全員」を意味し、特定のグループに「限定」されるものではないということです。
言い換えると、
組織内でのコミュニケーションにおいて、「みんな」という表現は、基本的には使われるべきではありません。
この言葉は、議論を膨らませるための発言の触媒として、安易に使われがちです。
したがって、
『みんな言っている』に根拠なし。気にするべからず。
とは言っても気になるよというあなた、
そこは前章で紹介した『定番の返し』に挑戦してみては?ただし、関係悪化の際の責任は取れませんw
どう感じましたか?「みんな言っている」という言葉の本質について。
少し違和感を感じるかもしれないその表現ですが、時には察してあげたり、耳を傾けたりするのもいいかもしれませんね。
そんなふうに考えている今日この頃です。
これまでの話、皆さんには届いているでしょうか?
「え、全く響いてないよ!」という人もいるかもしれませんね。
いや、
『みんなそう言ってる気がします』
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